今回は多くの女性を悩ます「むくみ」の治し方や原因についてです。
夕方になると脚がパンパンになっている...
ストッキングの後がなかなか取れない...
多くの女性からこんな声が聞こえてきます。
このむくみの原因や治し方についてもうすでにご存知の方もいるかもしれませんが、今一度確認のために読み進めてみてください。
姿勢改善のプロのトレーナーとして活動している僕の視点で解説させて頂きたいと思います!

改めて知りたいむくみの仕組み・原因とは?
むくみの治し方よりもまずは、むくみの仕組みについて知っておいて欲しいので先に解説します。
まず、人間の体の約60%は水分でできています。
そしてその水分のうち3分の2は細胞の内側にあり、残りの3分の1は細胞の外側に存在しています。
通常時(むくんでいない時)には動脈を通して酸素や栄養分がスムーズに流れますが、むくみ時には細胞などの配列バランスが崩れて水分が溜まりやすい状態になってしまいます。
心臓から血液が動脈を通って酸素や栄養を運び、二酸化炭素や老廃物は静脈を通って再び心臓に戻りますが、この血流がスムーズに行われていないと体に水分が溜まってしまうむくみの原因となります。

原因と対策 〜筋肉が硬い〜

筋肉が硬いとはいわゆる「体が硬い」のことで、硬くなった筋肉がその周りにあるリンパ管や血管を押し潰してしまい、その結果血流が悪くなりむくみの原因となってしまいます。
また、体の硬い部位(女性だとふくらはぎ、腿前、腰、胸が多い)は上手く筋肉が動いていないため血流を流すのが下手とも言えます。
少しわかりにくいので、ふくらはぎのむくみで説明します。
夕方になると、ふくらはぎがむくんでしまうのはまず単純に、ふくらはぎの筋肉が短縮して固まっている人が多いからです。
先程、硬い筋肉であると血流が悪くなってしまうと言いましたが、ふくらはぎのむくみはこのふくらはぎの筋肉の硬さが一つの要因となってしまっているんです。
それに加えて、重力で血液が足の方へと落ちていきますが、本来ならふくらはぎが下に流れた血液を押し返すポンプの機能があります。
しかし、ほとんどの人のふくらはぎは普段の姿勢から短縮して固まってしまっていますので、このポンプ機能が機能していないことがむくみのもう一つの原因になります。
◆対策◆
先ほども言いましたがほとんどの女性はふくらはぎが短縮して固まっていますので、それを伸ばしていく必要があります。
このストレッチを1日の中で時間があるときに何回でもやってください。
数が多ければ多いほど効果を発揮します。一回の所要時間も1.2分程度なので簡単です。
原因と対策 〜長時間同じ姿勢でいる〜
同じ姿勢で長時間いるということは筋肉の動きが少ないと考えられます。
それだと、上記の筋肉のポンプ機能が使えていないことになるので、ただシンプルに血液が下へ下へと落ちて溜まってしまいますよね。
女性の場合ただでさえふくらはぎの筋肉が上手く伸張・収縮ができていないので上手くポンプが使えないのに加えて、長時間同じ姿勢でいれば尚更むくみが強くなる原因となってしまうのです。
◆対策◆
長時間筋肉を動かさないことは体にとって良くないことは伝わったと思います。
つまり1日の中で筋肉を動かす時間を作る必要になるので、上記のカーフレイズを毎日やるようにしてみてください。
とにかく1日の中でなるべく筋肉を動かす意識が大切です。
原因と対策 〜塩分やアルコールの摂りすぎ〜
常に体は塩分の濃度を一定に保つ働きがあります。
そのため、塩分を多くとるとそれを薄めるために水分をため込んで濃度を一定にしようとします。
その結果、体に多くの水分をため込むことになってしまうんです。
また、アルコールは血管内脱水の作用があるので、飲み過ぎると体の水分が失われて血液濃度が濃くなります。
そして、この血液濃度を低くするために血管内に多くの水分を送り込むためむくみの原因となります。

◆対策◆
次の日に大事な用事がある時にはなるべく飲み会の誘いは断るようにしましょう。
それだけでなく、日常的にハイボールなどの蒸留酒を選びお酒と交互にお水を飲むようにして少しでもアルコールの摂取を抑えるように工夫しましょう。
また、カリウムが体内の塩分(ナトリウム)を体外に排出する働きがありますので、意識的に摂取するようにしてみてください。
カリウムを多く含む食材
・ほうれん草
・小松菜
・枝豆
・サツマイモ
・ひじき
・わかめ
・バナナ
むくみを無くす長期的な予防法
この写真は女性に多い姿勢である、骨盤前傾姿勢の人を横から見たときの写真です。
赤いマーカーで塗られているところは短縮して固まっている筋肉、青いマーカーは伸びて(緩んで)固まっている筋肉です。
骨盤前傾姿勢の人は、重心を前に持っていきふくらはぎを常に収縮させてしまっています。
かなり大袈裟ですが、マイケルジャクソンのゼログラビティという動きのように、脱力した状態で自分の姿勢を横から見てみると体全体が少し前に傾いていませんか?
私たちが仮に何の器具も装着せずにこの姿勢になろうと思ったら、ふくらはぎの筋肉をグッと使って耐えることになると思いますが、骨盤前傾の方は常にこのような状態になっていると言えるのです。(立ち姿勢から前に倒れないように、体を前傾させるとわかります)

ここからわかるように、短期的な対処法(ストレッチやマッサージなど)をやってもその効果は一時的なものなので、体全体の姿勢そのものを治すことがむくみ改善に一番良い方法と言えます。
骨盤前傾姿勢の治し方についてのリンクは下に貼っておきますので姿勢改善をしていきましょう!